GOTH

あらすじ

残酷な内面を悟られないよう、適当に場をつなぎ周りに溶け込む僕と、人を寄せ付けない空気を纏ったクラスメイトの森野。二人は人間の「死」や「殺す側・殺される側の心理」に非常に惹かれている、という”普通の人”には理解しがたい共通点がある。
ある日、森野は現在町を騒がせている連続殺人犯のものと見られる一冊の手帳を拾ってきた。手帳には今までに犯した殺害の詳細や、新たな遺体の廃棄場所等が書き込まれている。死に取りつかれた二人は早速まだ誰にも発見されていない遺体を探しに行く―――。

角川スニーカー文庫から始まったシリーズの短編集。
上記「暗黒系」の他「リストカット事件」、「犬」、「記憶」、「土」、「声」収録。


初版発行 平成14年7月1日
角川書店

ネタバレなし感想

人間の”暗黒部分”に異常なまでに惹かれる僕と森野。彼らの周りで起こるサイコパスでグロテスクな事件。全6章から成るシリーズ化された短編集。これがいわゆる黒乙一らしいっす。

面白かった!怖いのにページ捲る手が止まらない!”辛いけど美味しい!!”みたいな!!乙一作品はまだ3作しか読んでないけど一つの文章が結構短いのね。淡々と進んでいくから独特の空気感があって引き込まれました。グロイ描写が多いので苦手な人は要注意。

フゥーーーーッ!サイコパスってるぅーーーッ!っていうドキドキハラハラとは別に、ミステリ系の要素もしっかりあるので最後まで何が起きるか分からない&最後まで楽しめました!そして”僕”と森野の関係性とか興味の対象が、園田の歌の園田と近野ちゃんにすごく似てる。
すごいどうでもいいけどこの本のタイトルずっと「ゴッシュ」だと思ってた。笑

ネタバレあり感想

★★★★☆

いや~~~仕掛けられた罠に全部ハマりましたわ。こういうミステリ系は全力疾走で全部のトラップに引っかかるタイプ(ex.絶対こいつが犯人じゃぁあああ→うわぁあ違ったあぁあぁあ)なので毎度のことですが…

狂った殺し方をする連続殺人鬼の日記を拾った「暗黒系」
化学教師の気持ち悪すぎる趣味「リストカット事件」
犬目線の話かと思えば子供目線の話だった「犬」
森野夜は森野夕だった「記憶」
どうしても人間を生き埋めにしたい男の話「土」
“僕”を殺人犯だと思わせといてどんでん返し「声」
小学校卒業式の「楽しかった」「「「修学旅行!!!!」」」みたいな書き方になってしまったw

もう内容が濃すぎて短編小説読んでる気が全くしなかったですね。”僕”と森野がメインなのは変わらないっていうのもあるけど。暗黒系とリストカット事件読んで「あーはいはい、グロイ系ね。ずっとサイコパス小説続くのね」と思いきや、小説ならではの「思い込み」というトリックに何度ひっかけられたことか!「声」はもう全然意味わからんかったからなwww

一番衝撃だったのは「声」の主人公とみせかけて実は別人でしたっていうオチだったけど、一番印象に残っているのは「土」かな。どうしても自分の中の黒い衝動に抗うことができず、可愛がっていた近所の子供を埋めてしまいその後も女子高生を埋めてしまう。虐待された過去も犯罪者の子どもでもないのにどうしても”普通”になれない自分が虚しくて、生き埋めにした被害者の辛さを思って涙を流す。絶対に許されることじゃないけど、加害者も救われてほしいと思ってしまった。

でもやっぱり全部グロいので寝る前に読むのはおすすめしません。

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