
ジャンル :ミステリー、SF、サスペンス
切ない度:★★★★★
一言感想 :うわあああんもうやだ切ない( ノД`)
2019年本屋大賞ノミネート作品のフーガはユーガを読みました。
こんな人におすすめ
・家族や友達を超えた兄弟の絆に涙したい!
・SFみたいな設定と先が読めない展開にハラハラしたい!
・伏線に驚きながら楽しみたい!
《フーガはユーガ》未読の方はこちらへ
あらすじ
優我と風我は双子の兄弟。
悲惨な家庭環境で育った彼らはいつも助け合って生きてきた。
優雅は話し始める。2人の誕生日に起こる、彼らしか知らない不思議な現象を―――
2018年11月10日初版第1刷発行
実業之日本社
感想
辛い境遇を共にすることで一層強く結ばれた双子のお話でした。
語り手は主に優我の方で、回想シーンがあって今があるというスタイル。
物語のキーとなる二人だけの特別な能力はファンタジーやSFのようで引き込まれました。
・・・
(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)←読み終わったあとの私
うわあああんもうやだ切ない( ノД`)
面白かっt、うーん、ちょっと、いや、めちゃくちゃ面白かったんだけど、まあ、でも、うん、、、、面白かった(泣)
ラストに進むにつれて生まれたこの行き場のない感情…
あとがき読んで気分を紛らわせたかったのに単行本にはあとがきがない…うぅ…
で、でも!あとがきがないことによって読了後の余韻が味わえる!!
・・・辛い!(泣)
《ネタバレ注意》みどころと解説
特別な能力「アレ」とは
双子で特別な能力と言ったらアレでしょう。
そう、入れ替わり。
二人が初めてアレを自覚したのは小学二年生。
別々の教室で授業を受けていると突然体がぴりぴり痺れて一瞬でお互いが入れ替わります。
国語を受けていた優我は算数を受けている風我の席、算数を受けていた風我は国語を受けている優我の席についていたのです。
その後2時間おきにその現象が起きましたが、次の日からは何も起こりませんでした。
そして二人はこの現象が自分たちの誕生日にのみ起こること、体だけでなく身に着けているもの(服やその時手にもっていた物など)もそのまま相手の場所に移動するということ気づきます。
どうして2時間置きなのか、という理由は作品の中にあります。
兄弟を超えた絆
恋人と同棲することにした風我は、暴力をふるう父親の元に優我を残して家を出ることを躊躇います。
優我は「俺のことは気にするな」と言いますが、風我は(色々あって手に入れた)大金を「これで予備校に行って勉強して大学に進学しろ」と優我に渡します。
この金はお前のものだ、俺が使うべき金じゃない という優我に風我は表情を緩めこう言います。
「じゃあちょうどいい。優我の人生は俺のものでもある」
引用:フーガはユーガp146
「二人で二つの人生だ。どっちも俺たちのものだ」
苦楽を共にし、痛みも悲しみも分かち合ってきた彼らの会話にグッときます。
お互いを「兄弟」というより「分身」や「もう一人の僕」だと感じている二人…
父親からの暴力に耐え、助け合いながら必死に生きてきた二人…
家族、友達、恋人、どれにも当てはまってどれにも当てはまらない二人の関係が本当に良かったです。
回想、そして今。
本作品は、現代の優我が過去のアレにまつわる一連の事件や出来事を制作プロダクションの高杉という男に話すところから始まります。
「面白い話をしてテレビに出たい。そして行方不明になった母親を探したい。」とテレビに出たいがためにアレの話をする優我と、本当にネタになるような面白い話なのか表情を変えずに聞く高杉。
初めてアレを自覚した話や、風我に金をもらい大学に行ったこと。父親からの暴力に、リサイクルショップでのアルバイト。
優我は話を続けます。
少女ひき逃げ事件、非人道的なショー、小学生誘拐殺人事件。
この時、アレと共にいくつもの危機を乗り越えてきた双子は、ある可能性と仮説を立てていました。
そして今、優我は高杉と向き合い話をしています。
その仮説を確かめるために―――。
相関図

衝撃のラスト
ラストよ。。。
ラストの数ページで私はダメになりました笑
高杉は優我を油断させ、頭を殴り気絶させると自身の監禁ルームに連れていきます。
そのあと優我は、(色々あって)ワタボコリに助けられるのですが、喜びもつかの間。銃を持った高杉に撃たれます。
その日は双子の誕生日、あと数分で風我がここに飛んでくる時刻。
時刻になり、その場に風我が現れました。
高杉はその後、風我に散々やられ今まで表沙汰にならなかった数々の犯罪が浮き彫りになり、警察に捕まります。
優我は、風我と入れ替わることはできませんでした。風我が監禁ルームに現れた時、優我は、既にこと切れていたのです。

風我が、息を引き取った優我の指に気付くシーンで爆泣きしました。
場面は変わり、数年後。
風我の両手を握るのは双子の女の子。風我は家族を持ち、お父さんになっていました。 完
いやいやいや…辛い辛い辛い…
辛いって…( ;∀;)
ネタバレ感想
二人の壮絶な人生に圧倒されました。
幼少期の回想から始まるから、ずっと二人を知っているようで余計に感情移入してしまった。そして高杉のクズ度が高杉。
ファミレスで優我が高杉と話してるとき、「風我は死んだ」っていうから本当に死んだのかと思ってちょっと焦った!でも高杉と会う前にトイレから戻った優我が服の袖口が不自然に濡れてるの気にしてる場面あったから死んでないとは思ってたけどね!?
けどその後すぐに優我が亡くなるって…
語り手は主に優我だったし、優我サイドの心情がほとんどだったけど、優我を失った風我を思うと本当に辛い。優我の代わりにはなれなくても小玉がそばにいてくれてよかった。
ラスト数ページの寂しさ(´;ω;`)風我はきっと優我の分まで幸せになってくれますよね😢
最後に出てきたワタボコリ、突然現れた優我を助けようとしただけなのに巻き込まれるわ撃たれるわ、最後までとばっちりくらうキャラだったのほんとに可哀そうw
ともみちゃん、あとがき読ませてくれてありがとね😊
まとめ
兄弟を超えた双子の絆
瞬間移動して入れ替わるという特殊な能力を持った双子の不思議で切ない物語でした。
淡々と進んでいくストーリーの中で交わされる風我と優我のやりとりにじーんと心が温かくなったかと思えば、くすっと笑えるシーンもあり。
ラストは賛否が分かれるところですが、私は最後まで読んで近くにいる人を大切にしようという気持ちになりました。
SF、ミステリー、家族愛の全てが詰まった一冊でとてもいい小説でした!!
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コメント
ワタボコリwww
かわいそうだけどカッコよかったよねw
とんだとばっちりでほんと可哀そうwwwwでもそうだよね、彼のおかげで優我は助かったんだもんね(助かってないけど)